大判例

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東京高等裁判所 昭和36年(ネ)942号 判決

ところで、金銭を目的とする消費貸借上の利息または損害金の契約は、その額が利息制限法にそれぞれ定められた制限率によつて計算した金額を超えるときは、その超過部分につき無効であるが、債務者がそれを任意に支払つたときは、その後において、その契約の無効を主張し、既にした給付の返還を請求することができないものであり、また結果において返還を受けたと同一の経済的利益を生ずるような超過部分の残存元本への充当も許されないものと解するのが相当である。そしてこのことは、当事者間で当初またはその後に合意された名目上の元金の額が利息制限法二条によつて計算された元金と認めるべき金額を超える場合にその名目上の元金額に対する割合をもつて定められた利息又は損害金の契約についてもその理を異にするものではなく、すなわち、名目上の元金が同法二条によつて計算された元金を上まわるために、まさにその理由に基いて増加したる利息又は損害金の超過部分についても債務者がこれを任意に支払つたときは、これの残存元本への充当は許されないと解するのが相当である。

(谷本 堀田 海老塚)

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